アジア武術界は一層協力を強化 東京でWFAの会長・事務総長協議を行う
【掲載:2012年05月15日】
毎年東京で開かれている「アジア武術連盟(WFA)会長・事務総長協議」が4月21日午後,東京都千代田区のホテルニューオータニで開かれた。
今回の協議にはWFA会長の于再清・中国オリンピック委員会副主席,国際オリンピック委員会(IOC)第1副会長,WFA事務総長の村岡久平(公社)日本武術太極拳連盟副会長,WFA事務局主任の岡﨑温日本連盟常務理事,石原泰彦理事・事務局長,渡辺雅人事業部長と于再清会長秘書の陳冲氏が出席した。
協議ではまず,最近のアジア地域の組織状況を検討した。現在,アジアには44の国・地域がOCA(アジアオリンピック評議会)に加盟(準加盟含む)している。そのうち,WFAには37の国・地域が加盟していることを確認して,未加盟の国々への対応を検討した。
アジアは東アジア(8カ国・地域が加盟),東南アジア(10カ国が加盟,未加盟は東ティモール),南アジア(7カ国が加盟,未加盟はブータン),中央アジア(4カ国が加盟,未加盟はタジキスタン),西アジア(7カ国が加盟,未加盟はサウジアラビア,クウェート,カタール,アラブ首長国連邦,バーレーン,オマーン)。
アジア武術連盟加盟国のなかでも,現在,活動が停滞している国・地域について対応していくことにし,今年8月にベトナムで開くWFA執行委員会(理事会),技術委員会で討議を深めることとする。
さらにアジア競技大会をはじめ,各地域での総合大会で武術競技は常設競技化しているが,十分注意し,確実に実施競技の地位を堅持していくよう努力を続けることを確認した。
于再清会長は,国際武術連盟(IWUF)の本部を今年下半期に,現在の北京からスイスのローザンヌに移す計画も財政などの見通しがついたことを報告した。ローザンヌには国際オリンピック委員会(IOC)の本部がある。
今後,さらに一段と努力して,オリンピックでの正式実施競技化を目指して,団結と協力の下,実現に向かって努力していく決意を新たにした。
于再清会長は日本滞在中,(公財)日本オリンピック委員会(JOC),(公財)日本卓球協会,(財)日本相撲協会関係者らと懇談し,スポーツ団体の組織運営や交流活動などについて意見を交換した。