国際武術連盟の総会・理事会・専門委を開催 加盟数は150の国・地域に

来年11月中国･成都で初の太極拳種目のみの世界選手権大会を開催

【掲載：2013年12月17日】

国際武術連盟（ＩＷＵＦ）は第12回世界武術選手権大会開幕直前の10月31日，マレーシア・クアラルンプールで第12回総会を開いた。総会には国際武術連盟加盟のうち79の加盟国・地域の代表が参加した。

総会では国際武術連盟定款の一部改訂が承認された。今回ガンビア武術連盟とモザンビーク武術連盟が正式加盟となり，セルビア・カンフー武術連盟が準加盟として承認された。これでＩＷＵＦ加盟数は150の国・地域になった。

総会に先立ち，国際武術連盟第29回理事会が10月30日に開かれ，武術発展に関する様々な重要事項が協議・採択された。

理事会・総会では于再清会長（中国）が挨拶を行った。于再清会長は「武術の組織化を図る動きは顕著で，特にアフリカ諸国で高まっている。また，オリンピック正式種目化の機運も年ごとに高揚している」と述べ，さらなる団結と協力を訴えた。

総会ではマレーシアのキー・ヨン・ウイー氏が副会長に，ロシアのダリア・タラゾバ女史が選手委員会を代表して理事に任命された。

総会には理事会メンバーとして村岡久平日本連盟副会長が，日本代表として岡﨑温日本連盟常務理事が出席した。

 

ＩＷＵＦ技術委員会が開かれる

世界選手権大会開幕を前にＩＷＵＦ技術委員会が10月29日午後，クアラルンプールで開催された。技術委員会では今回の大会の審判関係，競技進行などについて検討と協議を行った。さらに今後の国際競技会の競技技術面についても話し合った。

技術委員会には石原泰彦日本連盟理事・事務局長が出席した。

 

ＩＷＵＦの5専門委員会

国際武術連盟（ＩＷＵＦ）には，総会，理事会のほかに技術委員会をはじめとする5専門委員会（伝統武術委員会，医事委員会，市場開発委員会，選手委員会）が設けられている。各委員会は世界選手権大会開催の時には必ず開かれ，今回も各委員会が開催された。

10月30日に開かれた第29回理事会で各委員会のまとめが報告された。

なお，日本から石原泰彦日本連盟理事・事務局長が技術委員会の委員に，岡﨑温日本連盟常務理事が市場開発委員会の委員に選任されている。

2014・2015年の国際競技大会：

●第5回世界ジュニア武術選手権大会

2014年3月11日～18日　トルコ・アンタルヤ市
2014年，中国・南京で開かれる「第2回ユースオリンピック競技大会　南京2014ユース武術トーナメント」の参加資格選抜が行われる。

●第2回ユースオリンピック　南京2014ユース武術トーナメント」

2014年8月16日～24日　中国・南京市
ユースオリンピック競技大会は，国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）主催による14歳から18歳までのアスリートを対象とする国際総合競技大会。オリンピックと同じく夏季・冬季に分かれそれぞれ4年ごとに開催。2010年に第1回夏季大会がシンガポールで開催され，26競技が実施された。2014年の第2回大会は南京で開かれる。武術競技は2008年の北京オリンピックと同様，「武術トーナメント」の形で16歳から18歳までの選手が参加する。南京の次の2018年夏季大会の開催地はブエノスアイレスに決定している。

●第6回世界伝統武術選手権大会

2014年秋に中国で開催　2年ごとの開催。
前回の第5回大会は中国安徽省黄山市で。

●第17回アジア競技大会

2014年9月29日～10月3日　韓国・仁川（インチョン）市
武術太極拳は1990年の第11回北京大会から正式競技に採用。4年ごとに開催され，前回の第16回大会は中国・広州で開かれた。

●第1回世界太極拳選手権大会

2014年11月　中国・四川省成都市
初めての太極拳種目のみの国際選手権大会。

●第13回世界武術選手権大会

2015年，インドネシア・ジャカルタ市
同時期に第13回国際武術連盟総会を開催する。