「南京2014ユース武術トーナメント」(中国南京市)薄井花音選手が銀メダル獲得!
「南京2014ユース武術トーナメント」終了
8月22~24日/中国南京市高淳体育館
35カ国・地域から選手100人が参加 薄井花音選手が銀メダル(女子太極拳・太極剣総合)獲得!
【掲載:2014年09月15日】
国際武術連盟(IWUF)主催の「南京2014ユース武術トーナメント」が8月22~24日,中国南京市高淳区の高淳体育館で開催され,35カ国・地域からジュニアA組(16~18歳)の選手100人と関係役員らが参加した。
日本からは代表選手団一行6人(谷川大監督,孔祥東コーチ,大津朝陽選手,薄井花音選手,佐藤実莉以選手3人と国際武術連盟指名の竹中保仁国際審判員)が参加した。結果は女子太極拳・太極剣総合で薄井花音選手(栃木県連盟)が銀メダルを獲得,大津朝陽選手(大阪府連盟)が男子太極拳・太極剣総合で5位,佐藤実莉以選手(東京都連盟)が女子剣術・槍術総合で6位と健闘した。今大会で金銀銅メダルを獲得したのは23の国・地域。
同武術トーナメントは国際オリンピック委員会(IOC)の主催により8月16~28日に行われた「第2回夏季ユースオリンピック大会2014南京」(正式実施競技は28)と同時期に特別競技として実施されたもの。
トーナメント会期中,武術競技参観のためにジャック・ロゲIOC名誉会長(前会長)とトーマス・バッハIOC会長が,南京市の中心部から車で2時間あまりのトーナメント会場の「高淳体育館」に足を運び,バッハ会長は初日女子長拳の表彰式でプレゼンターを務めるなどした。
「バッハ会長が表彰プレゼンターを務めたのは南京ユース五輪大会を含めて初めてのこと」とバッハ会長とロゲ名誉会長をトーナメント会場に案内した于再清IOC副会長・国際武術連盟会長は話した。
選手団の応援に日本から高山宗久日本連盟強化委員会コーチ(栃木県連盟)と選手の家族らが駆け付けた。
■大会レポート────────────────
「南京2014ユース武術トーナメント」
日本代表選手団監督 谷川大(日本連盟選手強化委員長)
基礎訓練が最も重要と実感
標記大会は8月22日から24日の3日間,中国南京市高淳区の高淳体育館で開催され,套路競技男女各5種目と散打競技男子3階級,女子2階級の計15種目が実施されました。
今年3月トルコ・アンタリアで行われた「第5回世界ジュニア選手権大会」の成績をもとに国際武術連盟(IWUF)によって選抜された選手を中心に少人数で争われ,比較的高いレベルでの試合となりました。
日本選手3名はいずれも複数種目の総合成績によって順位を決定する種目に参加しました。選手は現地入り直前合宿から準備を行い,各自がよく調整したうえで大会に臨みましたが,2種目でどちらにも良い成績を残すことは容易ではなく,以下の成績となりました。
国際ジュニア大会はA・B・Cの3つの年齢区分で実施されていますが,今大会はA区分(18~16歳)の選手が,国際第三套路をもって競技を行うものとなりました。A区分は間もなくジュニアを終えようとする年齢であり,体力,技術の面で自選難度競技の選手に近いものを持つ選手がいる半面,様々な面で訓練不足が目立つ選手も散見されました。国際第三套路は難度動作が含まれるため,その部分に注目が集まりがちですが,やはり基礎的な訓練を十分に積んでいること,拳種,器械に対する理解と習熟が必要であるということを改めて実感しました。
日本の選手は日常的にはそれぞれの居住地域で練習をしています。武術太極拳は全国的に普及していますが,今後,正しい基本に基づいた訓練を積む環境を作り,段階的に訓練を重ねることで,充実した選手層を作り上げていかなくてはなりません。
また,太極拳を愛好する多くの皆さんがお分かりのように,正しい基礎は単に競技だけでなく,生涯スポーツとしての武術太極拳を支え,私たちに多くの楽しみを与えてくれることも忘れてはならないと考えます。
*** 日本代表選手成績一覧 ***
種 目 | 氏 名 | 所 属 | 成 績 | |
---|---|---|---|---|
総合 | 種目別(得点) | |||
男子太極拳 太極剣総合 |
大津 朝陽 | 大阪府連盟 | 5位 (18. 41) |
男子太極拳(9. 10) |
男子太極剣(9. 31) | ||||
女子太極拳 太極剣総合 |
薄井 花音 | 栃木県連盟 | 2位(銀) (19. 03) |
女子太極拳(9. 49) |
女子太極剣(9. 54) | ||||
女子剣術 槍術総合 |
佐藤実莉以 | 東京都連盟 | 6位 (18. 21) |
女子剣術(8. 98) |
女子槍術(9. 23) |