「国際第三套路」および「規定難度套路」種目の採点ルール新設,改定
-2015年度「第23回JOCジュニアオリンピックカップ大会」および「第32回全日本武術太極拳選手権大会」から適用-
【掲載:2015年1月15日】
(公社)日本連盟審判委員会(西村誠志委員長)はこのほど都道府県連盟・加盟団体,選手強化委員会,ジュニア普及委員会,審判委員会の役員・コーチあてに以下の通知を発信した。
ジュニアの国際大会では,2013年度から難度動作を含んだ「第三国際武術競技規定套路」(通称:国際第三套路)が新種目として導入されました。国内では,2015年度の「第23回JOCジュニアオリンピックカップ大会」から同種目を導入するべく,全国の選手およびコーチに向けた国際第三套路講習会等を実施してきました。昨年9月30日の選手強化委員会役員会議において,国際第三套路の徒手種目(長拳・南拳・太極拳)に関しては,全国大会で実施できる環境が整ったとの合意を受け,審判委員会では同3種目(および器械7種目)の採点ルールについて国際大会ルールを基に検討をしてきました。また,併せて「全日本選手権大会」の種目である規定難度套路(長拳・南拳・太極拳の徒手3種目)の採点ルールについても,国際第三套路の難度採点(C組審判)ルールとの整合性の観点から見直しをいたしました。
その結果,「2015年第23回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会」で新種目として追加された国際第三套路(長拳・南拳・太極拳)の採点ルール,および「2015年第32回全日本武術太極拳選手権大会」の規定難度套路(長拳・南拳・太極拳)の採点ルールを確定しましたので,ここにその内容を通知いたします。
なお,上記両大会のパンフレットに,それぞれの採点ルール解説文を掲載いたします。
資料1: 国際第三套路 難度表(徒手3種目)
種目 | 長拳 |
難度動作 | ||||||||||||||||
No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 合計点 |
名称 | 騰空擺蓮 360度 |
騰空飛脚 | - | 側空翻 | 旋風脚 360度 |
跌竪叉 | 旋子 | 座盤 | 基礎点 | |||||||
コード | 324A | 312A | + | 335A | 323A | +4 | 333A | +6 | ||||||||
配点 | 0.20 | 0.20 | 0.15 | 0.20 | 0.20 | 0.10 | 0.20 | 0.10 | 0.65 | 2.00 |
種目 | 南拳 |
難度動作 | ||||||||||||||||
No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 合計点 |
名称 | 旋風脚 450度 |
単蝶歩 | 騰空外擺蓮 450度 |
馬歩 | 旋風脚 360度 |
単蝶歩 | 騰空外擺蓮 360度 |
馬歩 | 騰空盤腿 360度側 |
基礎点 | ||||||
コード | 323B | +2 | 324B | +1 | 323A | +2 | 324A | +1 | 423A | |||||||
配点 | 0.30 | 0.15 | 0.30 | 0.15 | 0.20 | 0.10 | 0.20 | 0.10 | 0.20 | 0.30 | 2.00 |
種目 | 太極拳 |
難度動作 | ||||||||||||||||
No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 合計点 |
名称 | 騰空飛脚 | - | 騰空擺蓮 360度 |
雀地龍 | 右脚 | 左分脚 | 旋風脚 180度 |
提膝独立 | 後挿腿低 勢平衡 |
擺蓮脚転体 180度 + 提膝独立 |
基礎点 | |||||
コード | 312A | + | 324B | +5 | 212A | 212A | 323B | +3 | 143B | +3 | ||||||
配点 | 0.20 | 0.10 | 0.30 | 0.15 | 0.20 | 0.20 | 0.30 | 0.15 | 0.20 | 0.15 | 0.05 | 2.00 |
国内大会における国際第三套路種目および規定難度套路種目の審判採点ルール改定
平成27年1月6日
(公社)日本武術太極拳連盟 審判委員会
【改定の目的】
◯国際大会の標準ルールに合わせる
◯観客にもわかりやすい採点法にする
◯種目により満点数値が異なっていたのを統一する
【ルール新設/改定】
1.国際第三套路(新設)
全種目(徒手3種目・器械7種目)とも10点満点とし,A,B,C組の審判組で以下の配点方式とする。
・A組審判:配点5点,減点方式 =(国際大会ルール)
・B組審判:配点3点,評価方式 =(国際大会ルール)
・C組審判:配点2点,減点方式 = 実質の難度点数合計が2点に満たない場合,以下の「基礎点」を自動的に加点し2点満点とする
①長拳 :難度合計点1.35+基礎点0.65 計2.0
②南拳 :難度合計点1.70+基礎点0.30 計2.0
③太極拳:難度合計点1.95+基礎点0.05 計2.0
④剣術 :難度合計点0.80+基礎点1.20 計2.0
⑤刀術 :難度合計点1.65+基礎点0.35 計2.0
⑥棍術 :難度合計点1.45+基礎点0.55 計2.0
⑦槍術 :難度合計点0.80+基礎点1.20 計2.0
⑧南刀 :難度合計点1.60+基礎点0.40 計2.0
⑨南棍 :難度合計点1.50+基礎点0.50 計2.0
⑩太極剣:難度合計点1.85+基礎点0.15 計2.0
※採点例:長拳の演武で,A組減点0.4点,B組評価2.4点,C組減点0.2点のとき,以下の式となる。A(5-0.4)+B(2.4)+C(1.35-0.2+0.65)=最終得点8.80
2.規定難度套路(改定)
従来と異なり,全種目(徒手3種目)10点満点とし,A,B,C組の審判組で以下の配点方式とする。
・A組審判:配点5点,減点方式 =従来どおり
・B組審判:配点3点,評価方式 =従来どおり
・C組審判:配点2点,減点方式 = 従来の難度配点に,以下の「基礎点」を自動的に加点し2点満点とする
①長拳 :難度合計点1.55+基礎点0.45 計2.0
②南拳 :難度合計点1.10+基礎点0.90 計2.0
③太極拳:難度合計点0.90+基礎点1.10 計2.0
※採点例:南拳の演武で,A組減点0.2点+B組評価2.6点+C組減点0.15点のとき,以下の式となる。
A(5-0.2)+B(2.6)+C(1.1-0.15+0.9)=最終得点9.25
【新ルールの実施時期】
1.国際第三套路:
2015年第23回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会から適用
2.規定難度套路:
2015年第32回全日本武術太極拳選手権大会から適用
以上