「第9回太極拳フェスティバル」(6月30日/喜多方市)2900人が来場して大盛況
6月30日・福島県喜多方市で
太極拳の絆が奏でる新世界
【掲載:2012年07月12日】
太極拳のまち喜多方のシンボルイベント「太極拳フェスティバル」が6月30日(土)喜多方プラザ文化センターで盛大に開催された。太極拳フェスティバル実行委員会,喜多方市太極拳のまちづくり推進委員会の主催。(公社)日本武術太極拳連盟,喜多方市太極拳協会,福島県武術太極拳連盟ほかの後援。
昨年は大震災の影響で第8回フェスティバルは9月に延期して開催されたが,9回目を迎えた今年のフェスティバルは例年通り,6月の開催となった。梅雨の時期の開催ということもあって天候が心配されたが,当日は真夏を思わせるような陽射しが照りつけ,熱気あふれるイベントとなった。
フェスティバルの第1部(午前)では「太極拳のまち喜多方」らしく「太極拳」「武術」と「太極拳を取り入れた太極拳ゆったり体操」を全て体験できる催しとして,「発見!あなたに合った武術・太極拳・体操」を実施。「喜多方発!介護予防のための太極拳ゆったり体操」(講師は喜多方市太極拳ゆったり体操リーダー)と「浪花のイケメン兄貴 渡邊俊哉先生のクール太極拳」,カンフープリンセス 陳静先生のカンフー体操教室」が行われ,どの催しも大勢の人でにぎわった。
「全国から参加された多くの愛好者の方にのびのびと武術太極拳を満喫していただくことができました」(喜多方市高齢福祉課佐藤まゆみ係長)。
また午後の第2部「太極拳集団演武交流会」の直前には喜多方プラザの東側広場で地元の愛好者とともに集団で24式太極拳を演武する「みんなで太極拳極拳」が行われ,愛好者の絆を感じることができたと好評だった。
交流会開会式では主催者として山口信也喜多方市長が「みなさまのおかげで,今年も盛大に太極拳フェスティバルを開催することができました。喜多方市はこれからも太極拳のまちとして,太極拳愛好者のみなさんと『健康,福祉,教育,交流の調和のとれたまちづくり』を進めてまいります」と挨拶した。続いて佐藤昭大喜多方市議会議長が歓迎のことばを述べた。
来賓の村岡久平(公社)日本武術太極拳連盟副会長と中国駐新潟総領事館の紅燁領事室長がそれぞれ挨拶を述べた。
太極拳集団演武交流会には,全国から17チームが参加し,ステージではそれぞれのチームによりこの日のために趣向を凝らした演武が繰り広げられた。
「特に今年の集団演武交流会は,武術チームの参加が例年より多く,バラエティーに富んだ演武の数々を楽しんでいただくことができました」(前出佐藤係長)。
出場チームの中から100人の喜多方市民審査員による投票により次の3つの賞が選ばれ,表彰された。
ベストパフォーマンス賞=東日本武術隊2012チーム(東京都・千葉・埼玉・神奈川・秋田各県連盟連合チーム),ナイスパフォーマンス賞=船仲・横練馬チーム(新潟県),ナイスパフォーマンス賞=千葉武術院チーム(千葉県)。
交流会の最後には,孔祥東日本連盟強化コーチ,渡邊俊哉,陳静の両氏と齋藤志保選手(岩手県連盟ジュニア選手・太極拳)による模範演武が行われ観客の視線を釘付けにした。
佐藤昭大喜多方市議会議長
村岡久平日本連盟副会長・専務理事
中国駐新潟総領事館紅燁領事室長
■参加者の声*来場者インタビュー
富山県武術太極拳連盟理事 竹内雅和さん
太極拳フェスティバルへの参加は今回で4回目になりますが,回を重ねるごとに,喜多方のみなさんの叡知と創意が結集され,太極拳の輪が年々大きくなっていくことをうれしく思っています。また,皆さんの心温まるもてなしの心には,深く感謝しています。毎回沢山の元気をいただき,心豊かな気持ちになって帰郷します。
さて,今回は太極拳・剣・扇・長拳・気功等々と,種目の幅が広がり,バラエティーに富んだこと,演武者の年齢も小学生から傘寿までと広がったことと,音と光のファンタジーは武術太極拳愛好者にとっては醍醐味でした。加えて,カンフープリンセス陳静老師の自選長拳は私にとって実り多いものでした。結びに喜多方市(福島県)が益々発展し,太極拳の輪が,広がっていくことを,祈念しております。
今回のフェスティバル参加者は演武チーム,体験参加者,観客ら合わせて過去最高の2900人に上った。来場者からは,来年の第10回大会の盛大な開催を期待する声が数多く寄せられた。
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同日夜には「蔵のまち」としても有名な喜多方市の「大和川酒蔵 北方風土館」で交流懇親会が行われ,模範演武の講師3人を囲んで60人近くが参加した。