「2023年度冬季シニア・ジュニア合同強化合宿」を実施
来年度の国際大会を見据えてシニア・ジュニア合同で強化合宿を実施
(公社)日本武術太極拳連盟は2023年12月29日(金)から2024年1月3日(水)の6日間、東京・日本連盟トレーニングセンターで冬季強化合宿を実施しました。本事業は、(公財)日本オリンピック委員会(JOC)選手強化NF事業助成を受けて行われています。
今回の合宿は、宿泊費の高騰などもあり、経費削減のため、冬季ジュニア強化合宿を中止し、ジュニアA組の中から推薦した選手(13人)とシニア選手(34人)、役員・コーチ等(8人)総勢55人が参加しました。合宿最終日には、参加選手およびコーチを対象に、アンチ・ドーピング/コンプライアンス講習として、今回はじめてとなるアクティブラーニングを用いた価値教育を実施しました。なお、講習は今年度JADAより承認を受けたEducatorが担当しました。
2023年度冬季シニア・ジュニア合同強化合宿レポート 選手強化委員会
【目的】
2023年は武術競技の最重要3大会が行われた。「成都ユニバ」「杭州アジア」「世界選手権テキサス」の結果を受け、問題点を明確にして今後に向かう最初の機会と位置付けた。世界情勢を目の当たりにし、また結果の反省から、難度動作の技術向上および回転からの安定した着地を目指す。
今合宿には、次世代を担う可能性のある有望なジュニア選手<A組:国際第三套路>を選抜し、第一線で活躍する選手や新世代選手たちとの合同練習による、技術面の向上やアスリートとしての意識を発展させることも目的とした。
・長拳班
身体の土台となる下半身の安定を目的として、基礎歩型訓練を徹底的に行った。歩型が安定することで、武術動作の進歩にもつなげることを狙いとした。
・太極拳班
難度動作の成功率を上げる
太極拳の基礎技術の向上
発勁動作の習得
・南拳班
南拳三種の基礎動作、歩法、歩型の見直しと、各選手の套路のリズムや力点、身法や構成の見直しを行い、南拳の風格、味を少しでも出せるようにしたい。
【成果】
毎単元のウォーミングアップを入念に行ったことで、怪我の防止にも役立った。武術動作に必要なストレッチ箇所など、細分化する大切さを共有でき、疲労が蓄積されやすい合宿最終日でも良いパフォーマンスが見られた。
合宿最終日にJADA公認のエデュケーターによるアンチ・ドーピング/コンプライアンス講習を行い、グループに分かれ、スポーツの価値、またそれを壊すものといった形で、選手たち自身でコミュニケーションをとりながら課題に取り組む場面もあり、有意義な時間となった。日頃から摂取するべきものを改めて確認し、必要時の薬の確認方法も共有し、アスリートとしての意識が高まった。
・長拳班
難度動作成功率テスト(5回行い成功率を計測)を実施し、現在取り組んでいる動作方法の適正度や自身の心理状況を把握。審判資格も所持するコーチ陣からのアドバイスによる課題の明確化が成果として得られた。
跳躍難度動作の跳び方や空中姿勢について、また武術動作の表現についても選手全員に対して詳細に分析し改善のための説明を行った。シニア・ジュニア選手共に、各々の長所や短所を発見し問題点を洗い出すことで互いに学び合える時間となった。また跳躍動作以外の時間では、徒手と武器の基礎を見直し、技術の改善に向けて丁寧に訓練を行った。
・太極拳班
難度動作については、合宿が始まってから早い段階で「雀地龍」の着地を行ったことで、現在の完成度がはっきりと認識でき、目標としている回転角度をしっかりと捉えること、また新たな課題を見つけることができた。
基本技術については、太極拳の歩法を入念に行い、剣の基本技術(撩剣や挂剣など)の見直しを行った。
発勁動作については、力むことなく力強さとパワーが出せるように細かい視点から反復練習を行い、その前後の動作とのつながりも含めて抑揚のある動きを見出すことができた。それと並行して動作と動作のつながりを見直し、不自然にならないような套路構成を考えることができた。基本練習として、シニア・ジュニアともに「国際第三套路」の発勁動作を行うことで、シニアにとっては基礎訓練となり、ジュニアにとってはシニアの動作を見て学ぶことができ、お互いに良い効果となった。
合宿中では、シニアとジュニアを分けて訓練をする時間を取った。そこではジュニア選手の套路の見直し、基本技術の足りない部分、慣れない発勁動作の習得を行い、わずかながらにも競技者としての技術の向上が見られた。
・南拳班
各選手組み合わせでは少しずつ変化が見られた。一度ついてしまった癖やリズムを変えるのは難しいが各選手対応し、変わろうと全力で練習に挑んでくれた成果だと思う。この変化を継続し、積み重ね自身の技術にして欲しい。一つ一つの技術の中で意識するポイントを明確にし、見ている人に表現が伝わる武術を目指して欲しいと思う。
【課題】
・長拳班
国際大会で必須である720°回転や540°回転といった跳躍難度動作の連接着地を完成させるため、今後も継続的な質の高い基本功・跳躍方法、高負荷のフィジカルトレーニングに取り組むべきである。また全体的に“眼法” などの演武意識が弱いため、技を知り意識を持ち動作自体の質を変化させて、表現力の向上につなげることが必要不可欠だ。
若年層の選手には、武術動作の理解・武術表現が豊富な套路を組み立てるスキルの向上が必要課題となる。シニア選手はそれにプラスした武術的身体操作・起伏あるリズムを体現する能力を磨くことが今後の成長課題である。ジュニア競技においては、選手によって動作方法にばらつきがみられたため、各地の選手および指導者も正確な規定套路を学ぶ機会をあらたに設けることが必須である。
難度動作に取り組むことに重点が置かれ、武術の基本訓練に費やす時間が限られてきてしまっているという問題が通常訓練では見受けられる傾向にあるが、難度動作の成功だけでは難しい現状を踏まえ、メダル獲得に近付くためにも規格点・難度点の満点に加え、演技レベル点の向上にも積極的に取り組むことが今後欠かすことのできないミッションである。
・太極拳班
①難度 ②太極拳の基本技術 ③発勁動作の3点が訓練の課題。通常は大会直前まで先延ばしになってしまいがちな「雀地龍」での着地を、合宿中の早い段階で行ったことにより、難度動作に対する恐怖心をなくし、積極的に完成度を上げていく訓練に取り組むことにつながったといえる。特に女子選手に関しては、難度レベルを上げていくことも視野に入れ、套路構成を考えることが可能になると思われる。
太極拳競技の一番の問題は、ジュニアからシニアへ上がる際の身体能力や技術的レベルの格差である。ジュニア選手については、太極拳技術の向上はもちろん、普段やりなれていない跳躍動作や発勁動作を通常訓練から取り入れ、ジュニア終了後スムーズにシニアへ転向できる下地を作る必要がある。
・南拳班
普段の練習相手が長拳選手となることが多いため、どうしても動きが長拳に似てしまう問題点があると思う。各選手が長拳と南拳の違いをしっかりと理解した上での身法、歩法、歩型の基礎訓練を積み重ねなければ、南拳独特の風格は身につかないので、選手1人1人長拳の基本功と同じぐらい南拳の基礎訓練を普段の練習に取り入れてもらいたい。世界で戦うためには動作技術はもちろん、身体的爆発力や瞬発力、跳躍の質や完成度、メンタル、どれをとっても劣っているのが現状である。根本的な意識改革が必要不可欠。技術練習や身体的トレーニングの見直し、上を目指すためには質も量も足りないと思うので、各選手更なる意識向上と行動力を持って日々変化してもらいたい。
以上
2023年度冬季シニア・ジュニア合同強化合宿
アンチ・ドーピング/コンプライアンス講習レポート
はじめに
東京トレーニングセンターにて実施した2023年度冬季シニア・ジュニア合同強化合宿内にて実施した講習に関してご報告いたします。
昨年度西日本ジュニア強化合宿のみで試験的に導入されたアクティブラーニングを用いた価値教育を、今回はじめてシニアとジュニア推薦選手全体に対し実施しました。
尚、講習は今年度JADAより承認を受けたEducatorが担当しました。
【日時】2024年1月3日(水)
【会場】日本武術太極拳連盟トレーニングセンター
目的
今回の講習は、東西の強化委員会より推薦を受けた選手47名が参加した2023年度冬季シニア・ジュニア合同強化合宿の最終日の30分間の予定で実施された。
今年度は8月17日〜20日中国マカオで開催された〈第11回アジアジュニア選手権大会〉、9月24日〜28日に中国杭州で開催された〈第19回アジア競技大会〉、11月13日〜21日アメリカ・テキサス州で開催された〈第16回世界武術選手権大会〉と、多くの国際大会が開催された年となった。
来年度は〈第9回世界ジュニア選手権大会〉、〈第10回アジア武術選手権大会〉、〈第3回武術太極拳ワールドカップ大会〉と今年度同様に多くの国際大会が予定されている。
〈アジア競技大会〉はアジアオリンピック評議会(OCA)が主催する総合競技大会であるため、他の競技の選手と共に「TEAM JAPAN」として派遣されるもので、メディアへの露出なども通常に比べ高まった。また今回〈第16回世界武術選手権大会〉に向けて日本連盟として初めてクラウドファンディングを実施し、選手の渡航費など300万円以上の寄付を集めた。
そして特に来年度〈第3回武術太極拳ワールドカップ大会〉は日本での開催が予定されており、強化指定選手への注目は益々集まっている。
今回の合宿参加者は、前述の通り強化委員会の推薦を受けた選手に限定されたため、参加者の中には今年度国際大会代表経験者や来年度以降日本代表選手の有力な候補となる選手が多く名を連ねた。そんな日本の「武術太極拳」界を代表する選手一同に対して、これまで以上にコンプライアンスはもちろんのこと、アスリートとしてのアンチ・ドーピングに関する意識の向上を図った。
講習は、今年度より新設された「JADA承認Educator」資格を有する強化コーチが担当した。この資格は、2021年WADAにより世界アンチ・ドーピング規定に盛り込まれたもので、これまで実施される傾向にあった『アンチ・ドーピング規則違反にならないための講習』よりも、『アンチ・ドーピングで守らねばならない価値』に焦点を当てた講習を実施する『教育に関する専門知識を持つもの』とされている。
今回講習を担当した講師は昨年度、今年度と続けてJADAの開催する承認研修を受けており、今回初めてシニア・ジュニアのトップ選手全体にこの価値教育を実施した。具体的には様々なグループワークなどのアクティブラーニングを用い、選手が自身の行動について主体的に思考できる姿勢を引き出すことに努めた。
成果
グループワーク中は選手同士積極的に意見を交わす姿が見られ『選手自身の持つ価値』また『武術太極拳ひいてはスポーツ全体の価値を負う責任』について言語化することで客観的に誇りをもって確認できたようである。また、個人ワークでは付箋に自身の価値観を書き出すことにより、視覚的に自身の考えを整理できたようである。特にこの付箋の量は当初の講師の想定よりも多く書き出されており、選手たちの積極的な姿勢を定量的に評価することができる。
講習最後にはJADAの用意する「学習者フィードバックフォーム」を使い、各自スマートフォンにて感想や要望の入力、送信を済ませている。具体的な各選手の興味や理解度については、この結果の集計を待って更に深く検討したい。
課題
今回の合宿はシニア・ジュニア合同で行われたため、講習参加者の年齢や社会的な立場、選手としての経験や意識レベルは多岐にわたった。そのため、具体的なアンチ・ドーピングに関する知識が必要な選手から、アスリートとしての自覚をこれから育てねばならない選手までが一堂に会したことになる。今回の価値教育についてはコンプライアンスやアンチ・ドーピングの必要性という普遍的な内容であったため、参加選手全員にとって有意義な講習となったが、個々のニーズに沿った細かな内容までたどり着かずに講習が終了してしまったと言わざるを得ない。これは講習時間が少ないこともまた原因の一つである。
本来教育ターゲット毎に教育目標は別々に設定されるべきであるため、講習は別々の日程、もしくは複数人の担当者で別々に行うことが理想である。またアクティブラーニングを取り入れたり、選手個々のニーズに応える質疑応答など双方向のコミュニケーションには時間がかかるため、実施時間の見直しも検討すべきである。
それに合わせて、講習を実施する側もより多くの教育手法・具体的知識を学び、教育者としての質と幅を更に磨いておく必要がある。
2024年1月
選手強化委員会
2023年度冬季シニア・ジュニア合同強化合宿 参加者名簿
東日本対象選手
№ | 氏名 | ふりがな | 性別 | 種目 | 所属 | ||
1 | 風祭 奏 | かざまつり かなで | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 岩手県 |
2 | 河合 瞳吾 | かわい とうご | 男 | 長拳 | 剣術 | 槍術 | 東京都 |
3 | 鎌田 慎ノ介 | かまだ しんのすけ | 男 | 長拳 | 剣術 | 槍術 | 北海道 |
4 | 品川 歩夢 | しながわ あゆむ | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 兵庫県 |
5 | 髙木 勇吹 | たかぎ いぶき | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 愛知県 |
6 | 池内 佳奈 | いけうち かな | 女 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 埼玉県 |
7 | 中村 里香 | なかむら りか | 女 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 千葉県 |
8 | 古川 萌華 | ふるかわ もか | 女 | 長拳 | 剣術 | 槍術 | 岩手県 |
9 | 宮森 創大 | みやもり そうた | 男 | 南拳 | 南刀 | 南棍 | 北海道 |
10 | 荒谷 友碩 | あらや ともひろ | 男 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 千葉県 |
11 | 蝦名 冬馬 | えびな とうま | 男 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 東京都 |
12 | 香取 尚弥 | かとり なおや | 男 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 神奈川県 |
13 | 西口 直輝 | にしぐち なおき | 男 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 大阪府 |
14 | 村上 僚 | むらかみ りょう | 男 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 東京都 |
15 | 磯野 水響 | いその ひびき | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 千葉県 |
16 | 齋藤 志保 | さいとう しほ | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 岩手県 |
17 | 庄司 理瀬 | しょうじ りせ | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 秋田県 |
18 | 瀨戸 たま | せと たま | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 神奈川県 |
19 | 寺岡 瑠里 | てらおか るり | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 北海道 |
20 | 平田 優花 | ひらた ゆうか | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 埼玉県 |
東日本ジュニア推薦選手
№ | 氏名 | ふりがな | 性別 | 種目 | 所属 | ||
1 | エスコバル登亜 | えすこばる のあ | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 東京都 |
2 | 大木 宙 | おおき そら | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 埼玉県 |
3 | 福島 沙憲 | ふくしま さとし | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 群馬県 |
4 | 福田 瑛久 | ふくだ あきひさ | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 埼玉県 |
5 | 石井 思初 | いしい おうぶ | 女 | 長拳 | 剣術 | 槍術 | 東京都 |
6 | 大槻 紅白 | おおつき こはく | 女 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 群馬県 |
7 | 川村 心輝 | かわむら しき | 男 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 岩手県 |
8 | 南須原 一宝 | なすはら いっぽう | 男 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 神奈川県 |
9 | 鈴木 稀花 | すずき きっか | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 茨城県 |
10 | 日高 杏里 | ひだか あんり | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 神奈川県 |
11 | 棟方 ひより | むなかた ひより | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 北海道 |
12 | 和野 佳歩 | わの かほ | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 岩手県 |
西日本対象選手
№ | 氏名 | ふりがな | 性別 | 種目 | 所属 | ||
1 | 安良城 基睦 | あらき もとよし | 男 | 長拳 | 剣術 | 槍術 | 大阪府 |
2 | 今井 真秀 | いまい まほ | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 大阪府 |
3 | 高 龍大 | こう りゅうだい | 男 | 長拳 | 剣術 | 槍術 | 大阪府 |
4 | 新小田 広希 | しんこだ こうき | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 大阪府 |
5 | 田中 駿志 | たなか しゅんじ | 男 | 長拳 | 剣術 | 槍術 | 愛知県 |
6 | 高梨 航希 | たかなし こうき | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 島根県 |
7 | 中田 琉月 | なかだ るつき | 男 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 大阪府 |
8 | 貴田 胡花 | きだ こはな | 女 | 長拳 | 剣術 | 槍術 | 兵庫県 |
9 | 貴田 菜ノ花 | きだ なのは | 女 | 長拳 | 剣術 | 槍術 | 大阪府 |
10 | 小桜 果 | こざくら このみ | 女 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 広島県 |
11 | 狩野 祥吾 | かりの しょうご | 男 | 南拳 | 南刀 | 南棍 | 愛知県 |
12 | 松川 爽人 | まつかわ あきと | 男 | 南拳 | 南刀 | 南棍 | 大阪府 |
13 | 藪本 佳己 | やぶもと よしき | 男 | 南拳 | 南刀 | 南棍 | 大阪府 |
14 | 花野 宏美 | はなの ひろみ | 女 | 太極拳 | 太極剣 | ― | 兵庫県 |
西日本ジュニア推薦選手
№ | 氏名 | ふりがな | 性別 | 種目 | 所属 | ||
1 | 久下 瑠那 | くげ るな | 女 | 長拳 | 刀術 | 棍術 | 大阪府 |
コーチ:孔祥東、孫建明、前東篤子、勝部典子、中田光紀、原田将司、市来崎大祐、下起悦郎