「第25回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会」実施報告
全国から予選を勝ち抜いてきたジュニア選手671人がオリンピックカップを目指して熱戦!
4月8・9日 名古屋市・愛知県武道館
公益社団法人日本武術太極拳連盟主催の「第25回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会」が4月8日(土)・9日(日)の2日間にわたり,名古屋市内の「愛知県武道館」で開催された。天気はいま一つだったが,選手たちの熱気で大会は盛り上がった。
主管は愛知県武術太極拳連盟,後援はスポーツ庁,公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC),公益財団法人日本体育協会,愛知県,名古屋市,公益財団法人愛知県体育協会,アジア武術連盟,協賛は,太極パートナーズ各社(アシックス,ダイワコーポレーション,フォトクリエイト,島村運輸倉庫,太極サポーター)の4社1団体。本大会は独立行政法人日本スポーツ振興センタースポーツ振興くじ助成事業として実施された。
昨年同様,年齢A組の国際大会種目「国際第三套路」は徒手種目と短器械種目を実施した。この「国際第三套路種目」と,年齢B組の「長拳B」の徒手と器械種目,および年齢C組の「初級長拳」の徒手と器械種目については,全国7ブロックでの人数制限枠が設けられた。このため,出場人数については昨年より減少している。その他,国際大会種目および国体普及種目を合わせて男女計56種目の個人競技を実施した。
本大会は毎年度の国際大会(今年は「第9回アジアジュニア武術選手権大会(韓国・亀尾市)」)と連動した大会として,日本代表候補選手の選考会を兼ねており,選考された選手の一覧表をこちらに掲載する。
JOCジュニアオリンピックカップ受賞者は,松島迅汰(長拳・兵庫県),古川萌華(長拳・岩手県)の両選手
会場の愛知県武道館は,1993年に武道の振興を目的に開設され,全国大会であるJOCジュニア大会のほか愛知県連盟の事業でも多く利用している。
初日の開会式では,村岡久平日本連盟会長の開会の挨拶で始まり,来賓を代表して日中友好議員連盟幹事長の近藤昭一衆議院議員の祝辞をいただいた。最後に日本連盟審判委員会委員長である西村誠志大会総審判長の競技上の諸注意のあと,熱戦の火ぶたが切って落とされた。
開会式で挨拶をする
村岡久平日本連盟会長
来賓代表として挨拶をする
近藤昭一衆議院議員
2日間にわたる競技は,選手らに大きな故障やケガもなく,盛況裏に終了した。
最高賞であるクリスタルガラスの「JOCジュニアオリンピックカップ」を手にした今年のふたりの選手は,男子が,長拳B(徒手)1位,長拳短器械(刀術B)1位,長拳長器械(棍術B)2位の松島迅汰選手(兵庫県連盟),女子は,同じく長拳B(徒手)1位,長拳短器械(剣術B)2位,長拳長器械(槍術B)2位の成績を収めた古川萌華選手(岩手県連盟)となった。
松島迅汰選手は「正直,自分が受賞したことに驚きましたが,とても嬉しいです。また次もJOCカップをもらえるように頑張りたいです」とコメントし,古川萌華選手は「今回はJOCカップをいただけると思っていなかったので,とても嬉しかったです。来年は第三套路になりますが,そこでも獲得できるように頑張っていきたいです」とコメントし,両選手とも誇らしげにカメラの前に立っていた。両選手は今年を含め,今後の国際大会での活躍が大いに期待される。同時に,「オリンピック有望選手」として,今後JOCによる研修会や医学的サポートを受けることができる。
閉会式は,岡﨑温日本連盟副会長(愛知県連盟副会長)が,出場選手をはじめ大会運営に関わった全員を労う閉会の辞を述べて締めくくられた。次回の「第26回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会」は,来年春に兵庫県内での開催を予定している。
「第9回アジアジュニア武術選手権大会」日本代表候補選手計36人が選ばれる
4月9日(日)大会終了直後から,日本代表選手選考委員会による日本代表候補選考会議が会場の会議室で開かれ,「第9回アジアジュニア武術選手権大会」に出場する年齢A組,B組,C組から計36人の代表候補選手が選ばれた。
この代表候補選手の中から,6月17・18日の2日間で実施される日本代表選手選考会により,日本代表選手が正式に選ばれる。
日本代表候補選手の名簿は以下のリンク参照。
【写真提供(一部):オールスポーツコミュニティ】