国際ニュース:IWUF会長再選・2013年世界選手権はマレーシア・武術太極拳五輪種目候補にetc.

IWUFの役員改選 于再清会長を再選

-アジアは団結して会議に参加-

【掲載:2011年11月15日】


IWUF会長に再選された于再清氏

第11回世界武術選手権大会開幕直前の10月8日に「第26回IWUF(国際武術連盟)執行委員会(理事会)」,同夜
「WFA(アジア武術連盟)臨時総会」,9日には「第11回IWUF総会」がそれぞれトルコ・アンカラのJWマリオットホテルで開かれた。

IWUF総会は2年に1度開催される。今回の総会はIWUFの役員の改選の年であり,新執行体制が決定された(任期4年)。

今回の執行委,総会はIWUF結成以来はじめて投票による会長の選挙が行われた。

于再清(中国)会長とヨーロッパ連盟のスミス会長(英国)とによる会長選挙が行われた。総会には79の国・地域の代表が出席,会長選は55対24で于再清会長の再選が決定した。

アジア武術連盟の加盟メンバーは団結して総会にのぞみ,于会長をこぞって支援,執行委員会はじめ各委員会の構成でも協力一致の成果をあげた。

15人の執行委員(理事)の構成は,アジアから中国(2人),日本,香港,マレーシア,シンガポール,イランとヨーロッパ=英国,イタリア,トルコ,スイス,米州=アメリカ,カナダ,アフリカ=リビア,大洋州=ニュージーランドからそれぞれ選出された。

同総会には日本から日本連盟の岡﨑温常務理事,石原泰彦理事・事務局長,谷川大選手団監督が出席した。

日本から3人が再選 理事,技術らの委員会に

日本連盟からIWUFの執行委員(理事)に村岡久平副会長,技術委員会の委員に石原泰彦理事,市場開発委員会の委員に岡﨑温常務理事がそれぞれ再選された。


第11回IWUF総会会場

 

■改選後初の執行委員会で確認 来春ローザンヌに本部設置をめざす

トルコにおいて10月11日,IWUF第27回執行委員会(理事会)が開催された。今回のIWUF第11回総会で新任された執行委員が出席した。

于再清会長は挨拶を述べ,改めてIWUFの新体制が団結と協力の精神をいっそう発揚して,組織の拡大と技術の向上をめざすこと,特に加盟国・地域のさらなる増強をはかっていきたいと強調した。

また,来年にはIWUFの本部をスイスのローザンヌに設置する方向で努力したいと話し,武術のオリンピック実施競技化を実現するために協力していこうと呼びかけた。

 

■ドーピングに十分注意を!!

さらに,ドーピングについての注意を喚起し,この問題についての対応を十分にしていくことを確認した。この1,2年に武術競技で一部の国の選手がドーピング違反の指摘を受けた状況が報告された。

 

■加盟国・地域は143に

第26,27回のIWUF執行委員会と第11回総会において,新加盟のリベリア,ニューカレドニア,コスタリカと準加盟のセイシェル,トーゴの国々を承認したことを確認した。

今回の加盟によりIWUFの正式加盟国・地域は143となった(準加盟を入れると145)。

 

次の世界選手権は再来年マレーシアで
世界ジュニアは来秋マカオで開催

また,来年開く,第5回世界伝統武術大会は中国の黄山(安徽省)で,第4回世界ジュニア選手権大会を中国マカオで開催することを決めた。ともに秋に実施の予定。

さらに,第12回世界武術選手権大会を再来年(2013年)にマレーシアで開催することを決定した。

 

武術太極拳がオリンピックの競技候補に
-2020年夏季五輪で新採用めざす-

IOC(国際オリンピック委員会)の今年度の定期総会が7月に南アフリカで開かれた。

同総会で,2020年夏季オリンピックで新たに実施競技に採用する競技候補として,武術太極拳,野球,ソフトボール,空手,スカッシュ,ローラースポーツ,スポーツクライミング,水上スキーのウェークボードの8競技が決まったと7月8日に報告された。

この8候補のなかから1つが実施競技として採用される。

その決定は2013年秋,アルゼンチンで開かれるIOC総会で,2020年夏季五輪の開催都市とともに決定される。

武術太極拳が実施候補に選ばれたのは今回が初めてである。

2020年夏季五輪には東京都が開催を立候補している。

IOCのジャック・ロゲ会長は正式文書で,IWUF(国際武術連盟)の于再清会長に,武術太極拳が候補競技に指名されたとの通知が最近寄せられている。