「第5回アジアジュニア選手権」 6月6日~9日マカオ

第5回アジアジュニア武術選手権大会
2009年6月6日~9日 マカオ

【掲載:2009年07月15日】

20カ国・地域、350人が参加
金5、銀6、銅6、ジュニア第2陣が活躍!!

 アジア武術連盟(WFA)が主催し、マカオ武術総会(WGAM)とマカオスポーツ発展局が主管して「第5回アジアジュニア武術選手権大会」が、6月6日~9日に中国・マカオの「澳門塔石体育館」で挙行され、アジアの20カ国地域から350人の選手と関係役員が参加した。

 本大会は、当初は5月下旬にフィリピン・マニラ市で開催される予定であったが、フィリピン側の事情で開催が取り止めとなり、急遽、マカオでの開催が決まったもの。マカオ側は1ヵ月余りの準備期間にもかかわらず周到な準備態勢で臨み、順調な大会運営が行われた。

澳門(マカオ)塔石体育館

 本大会は、昨年12月にインドネシア・バリ島で挙行された「第2回世界ジュニア武術選手権大会」と同じ競技種目、競技ルールで行われ、套路競技は、年齢別(A組=18~16歳、B組=15~13歳、C組=12~7歳)の男女計50種目が実施された。また、散手競技(18~16歳)は男子8階級、女子4階級が実施された。
 日本からは套路競技のA,B,Cの各年齢グループに男女計12人の代表選手がエントリーし、監督、コーチの4人とあわせて計16人の代表選手団を派遣した。

 昨年12月の「第2回世界ジュニア選手権」で、日本は「金8、銀5、銅5」の目覚ましい成績を上げた。半年後に開催された今大会では、ジュニア代表選手陣を一新して、新しい選手層の拡充を図った。岸啓介、小野力、山本千尋の3選手を除いた9人の選手は、国際大会に初出場の新人であった。小野、山本の両選手も年齢組が、昨年のC組からB組に上がって出場したものであった。

● 日本代表選手団:

1.監督=孫 建明(選手強化委員会ヘッドコーチ
2.前東篤子(選手強化委員会副委員長)
3.丹井 均コーチ(同上)
4.神庭裕里コーチ(同上)

A組(18歳~16歳):
1. 吉田慎之佑(太極拳・岩手県連盟)
2. 岸 啓介 (長 拳・大阪府連盟)
3. 池口 侑花(太極拳・兵庫県連盟)
4. 広田  泉(長 拳・東京都連盟)

B組(15歳~13歳):
1. 山崎  航(太極拳・北海道連盟)
2. 小野  力(長 拳・神奈川県連盟)
3. 平澤  光(太極拳・岩手県連盟)
4. 山本 千尋(長 拳・兵庫県連盟)

C組(12歳~7歳):
1. 大津 朝陽(長 拳・兵庫県連盟)
2. 大津 夕陽(長 拳・兵庫県連盟)
3. 森下 優花(長 拳・埼玉県連盟)
4. 佐藤実莉以(長 拳・東京都連盟)

日本連盟役員、出場選手と応援にかけつけた保護者

● 金5、銀6、銅6の健闘 !!

 日本は、6月6日の大会第1日目からメダル獲得が続出し、9日に全競技が終了した時点で、金メダル5個、銀メダル6個、銅メダル6個の獲得となった。国別メダル獲得数でも、中国、香港、ベトナムに次ぐ、第4位の優秀な成績を挙げることができた。また、選手12人のうち11人が金、銀、銅のいずれかのメダルを獲得した。

● ジュニア代表選手団第2陣の成果

日本チームは、孫建明監督とコーチ3人が一丸となって、各選手のコンディショニングに取り組んだ。ジュニア代表第2陣が、昨年の世界選手権に引き続いて良好な成績を収めることができたことは、大いに喜ばしい。
大会には代表選手の父兄、関係者12人が参加して、会場で熱烈な声援を送り、選手を大いに力づけた。

● ジュニアの育成・強化を更にすすめる

 日本連盟は、今年1月と6月に開催された理事会・通常総会において、2009年度の新たな選手強化策として、「強化選手ランキング制度」と「強化費助成制度」を設けることが確認された。
 「2008年北京後」の武術太極拳競技の将来に向けて、新たな選手層とジュニア育成・強化の一層の拡充が求められている。大会を通じて新人選手が経験を積むことができたことを、ジュニア選手層の更なる拡充に生かしてゆきたい。

● 日本連盟役員が大会運営に参加

 日本連盟は、本大会に武田久国際審判員を套路審判員として派遣した。また、川崎雅雄理事が大会副総審判長を、石原泰彦理事が大会仲裁委員会副主任を担当した。村岡久平副会長は、アジア武術連盟(WFA)として、また、岡﨑温常務理事はアジア連盟本部事務局主任として大会に参加し、大会期間中に開催されたアジア武術連盟の諸会議を主宰した。

●大会成績

区分 性別 種 目 氏 名 拳 術 短器械 長器械
A組 男子 太極拳 吉田 慎之佑 太極拳3位 太極剣4位  
長 拳 岸 啓介 長拳1位 刀術2位 棍術4位
女子 太極拳 池口 侑花 太極拳9位 太極剣5位  
長 拳 広田 泉 長拳4位 剣術4位 槍術3位
B組 男子 太極拳 山崎 航 太極拳1位 太極剣1位  
長 拳 小野 力 長拳1位 剣術2位 槍術3位
女子 太極拳 平澤 光 太極拳3位 太極剣2位  
長 拳 山本 千尋 長拳2位 剣術4位 槍術2位
C組 男子 長 拳 大津 朝陽 長拳6位   棍術1位
長 拳 大津 夕陽 長拳15位 刀術2位  
女子 長 拳 森下 優花 長拳6位 刀術3位  
長 拳 佐藤 実莉以 長拳4位 剣術3位  

● 参加国・地域 メダル獲得数(散手種目を除く)

  国・地域名
1 中国 12 0 0 12
2 中国香港 5 9 4 18
3 べトナム 5 8 3 16
4 日本 5 6 6 17
5 マレーシア 5 5 9 19
6 中国マカオ 5 4 3 12
7 シンガポール 4 7 4 15
8 インドネシア 3 4 4 11
9 イラン 3 0 6 9
10

中国台北

2 4 4 10
11 韓国 2 1 3 6
12 ミャンマー 1 2 2 5
13 カザフスタン 1 1 1 3
14 ウズベキスタン 0 0 2 2
15 フィリピン 0 0 2 2
16 ブルネイ 0 0 2 2
17 バングラデシュ 0 0 0 0
18 タイ 0 0 0 0
19 キルギスタン 0 0 0 0
20 インド 0 0 0 0
  53 51 55 159