「第35回全日本武術太極拳選手権大会」(武蔵野の森総合スポーツプラザ)盛会に終わる

個人31種目に7歳から81歳までの選手1,455人、団体3種目に71チーム(267人)がエントリー 来場者3日間で2万人近く

日中平和友好条約締結40周年を記念し、中国武術代表団が特別演武

公益社団法人日本武術太極拳連盟が主催する「第35回全日本武術太極拳選手権大会」が、7月6日(金)・7日(土)・8日(日)の3日間、東京・調布市の「武蔵野の森 総合スポーツプラザ」において開催された。

全国から選抜された選手を含む1,722人が、3日間、オリンピックのため昨年オープンしたばかりの新しい会場に集結し、熱い戦いを繰り広げた。

主管はNPO法人東京都武術太極拳連盟(川端智子会長)。後援はスポーツ庁、公益財団法人日本オリンピック委員会、公益財団法人日本スポーツ協会、東京都、朝日新聞社、日刊スポーツ新聞社、公益財団法人笹川スポーツ財団、NPO法人日本ワールドゲームズ協会、公益社団法人日本中国友好協会、アジア武術連盟。協賛は、太極パートナーズ各社(アシックス、ダイワコーポレーション、フォトクリエイト、島村運輸倉庫、太極サポーター)であった。

本大会は、外務省より日中平和友好条約締結40周年記念事業として認定され、中国武術代表団が来日、最終日の昼休憩時間に特別演武を実施した(詳細は後述)。

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開場を待つ「武蔵野の森総合スポーツプラザ」

競技種目を再編し、服装規定も原則自由に

大会初日は、7月6日(金)の午前9時45分から開会式が行われ、岡﨑温日本連盟会長代行が開会を宣言し、続いて西村誠志総審判長による競技ルールの説明がなされた。

会場は、オリンピックの影響で東京体育館から武蔵野の森総合スポーツプラザへ場所を移し、第10回大会以来の新しい会場となった。メインアリーナには特設6コートを敷設。第1コートは国際連盟が正式に採用している国際コートを設置し、跳躍や衝撃でケガのないように配慮された。競技開始前に、大会審判団の審判役員および各コートに整列した審判員が紹介され、その後、入場行進曲に観客席からの拍手が加わる中、各コート最初の種目の出場選手が入場し、一気に会場は大会ムードに包まれた。

競技は3日間にわたり、5競技部門34種目で行われた。昨年の38種目から種目を再編した結果、A套路とB套路を合わせた長拳種目(器械含む)には男女合わせて359人もの出場があった。昨年大会でシードになった選手64人のほか、全国から予選を勝ち進むなどして選ばれた個人競技部門の選手、男女合わせて1,455人、団体競技部門の選手267人(71チーム)が腕を競い合った。今大会の出場選手中、最年少は7歳、最高齢は81歳、原則自由となった服装規定のもと思い思いの表演服に身を包み、美しく迫力のある演武をみせた。

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新しい会場となったが大勢の観客が集った

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開会の辞を述べる岡﨑温日本連盟会長代行

選手、審判員、スタッフ、協賛社、そして来場者が一体となって大会を作りあげる

大会運営は、例年どおりNPO法人東京都武術太極拳連盟が所属団体各位の協力を得て担当し、役員・スタッフら延べ400人近くが会場設営・受付・進行・警備・表彰などに携わった。

大会関連グッズ販売ブースでは、日本連盟教材テキスト・DVD、武術器械、大会記念Tシャツ、アシックスのユニフォームやシューズを販売した。さらに今年は太極サポーターブースを拡大し、様々な太極拳グッズを販売して、会場を賑わした。

大会を取り巻くすべての活動は、すべての関係者の協力で成り立っている。これまでも、これからも、一丸となって回数を重ね、大会を作り上げていく。

マスコミの取材では、例年のNHK BS1のほかに月刊秘伝の取材班などが会場を訪れた。

最終日の競技終了後、表彰台周辺で、当日競技の後半一部種目と自選難度競技の代表表彰が行われ、岡﨑温日本連盟会長代行、川﨑雅雄日本連盟専務理事、そして中国武術代表団団長の馮宏芳中国武術協会副秘書長から、それぞれ賞状とメダルが授与された。引き続き閉会式に移り、岡﨑温会長代行が選手をはじめ、審判員、スタッフらを労う言葉を最後に閉会の辞を述べ、大会の幕を下ろした。

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迫力ある対練の演武に歓声がわく

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集団演武は大会の華のひとつ

来年の本大会は、岡山県・岡山市に

来年2019年度の「第36回全日本武術太極拳選手権大会」は、東京オリンピックの影響により、東京を離れ、7月12日から14日に岡山県岡山市内の会場での実施に向けて準備を進めている。

競技写真を協賛社のフォトクリエイトが販売中

太極パートナーとして協賛している株式会社フォトクリエイトのカメラマンが撮影した選手たちの表演写真が、8月20日(月)まで同社の専用WEBサイトで販売されている。日本連盟ホームページのトップページにある「太極パートナーズ」バナーの中の「ALLSPORTS community」をクリックすると、販売ページが表示される。

中国武術代表団による「特別演武」を大会最終日の昼休みに実施

大会最終日となる8日(日)の午後12時35分から、メインアリーナにおいて、日中平和友好条約締結40周年を記念し、中国武術代表団を招いて「特別演武」を実施した。

中国武術代表団として、団長に中国武術協会副秘書長の馮宏芳先生、副団長に中国武術協会外事部(幹部)の王清華先生、福建省武術隊高級コーチの李強先生と、呂泰東、崔碧暉、劉徳文、鄭好男、巨文馨、黄志坤、劉芳芳、張黎の8選手が来日した。

特別演武は、6人の集体太極剣の演武にはじまり、陳式太極剣や自選太極拳、混双(こんそう)太極拳、太極扇と続き、最後に代表選手全員で太極十三勢・集体太極拳の演武を行った。会場からは溢れんばかりの拍手と感嘆の声があがった。

特別演武終了後には日本連盟から感謝の意を込めて記念の楯と花束が贈られた。プレゼンテーターは、岡﨑温会長代行を始め、川﨑雅雄専務理事、川島通正理事の3人が務めた。

日本連盟は創設期より中国武術協会と交流を重ねてきた。今後も友好を深め、武術太極拳の世界的発展に努力していく。

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太極サポーターの販売ブースも大盛況

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表彰式や演武を館内の大型映像で映し出す

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混双太極拳の演武に魅了される

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代表選手全員による集体太極拳は圧巻

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感謝の楯と花束を中国武術代表団に贈呈

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長拳3種目を制した山口啓子選手

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太極拳・太極剣で優勝した村上僚選手

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太極拳・太極剣で優勝した齋藤志保選手

NHKテレビBS1にて大会映像が全国放映される

「第35回全日本武術太極拳選手権大会」3日目の模様を中心に7月16日(月・祝)12:00~12:50、NHKテレビBS1で全国放映される。解説は日本連盟競技委員会副委員長であり、「第3回世界武術選手権大会」刀術の金メダリスト・高山宗久氏。自選難度競技の徒手種目である「南拳」「長拳」「太極拳」に出場した日本連盟強化指定選手の演武や中国武術代表団による特別演武の大会映像が流される。

16日以外にも再放送が予定されているので、ぜひご覧いただきたい。

●第35回全日本武術太極拳選手権大会審判団●

監査委員 高山 守夫 宮本 知次 総審判長 西村 誠志 副総審判長 辻本三郎丸

審 判 長 岩田 崇江 及川 佳織 大和久美代子 小川 篤子 住石寿美恵 竹中 保仁 中村  剛 矢島孝一郎 吉田由美子

執行審判員 上り浜誠一 淺川 芳子 岩佐 育代 岩根 節子 王   正 王   輝 大城真智子
大越 春美 奥 眞美子 勝部 典子 河原 美紀 河村 南里 桐山 賢信 小谷 早苗 小山 晶子 酒井 恵子 修  振杰 白井 幸子 甚野 益子 圖子 幸子 関屋 賢大 高浦  猛 髙山 宗久 武田  久 竹村 美恵 津田 洋子 寺沢 優吉 友崎  敦 中谷 美幸 二宮 秀夫 羽根田淳子 原口 昭教 原田 将司 東出 桂子 平田 京子 松下  寛 馬淵 俊二 満留 博文 宮村 みほ 矢島千代子 矢島 淑江 山縣左記子 横山 麻子

套路審判員 赤沢 依美 重松麻里子 長洲 裕子 西   勝 堀米 昭義 山根恵美子 依田 光平

業務審判員 赤久保美恵子 池田 靖枝 市川 悦子 井上 達也 岩佐 祐子 榎田 徳子 大泉 健一 大竹 由美 大野 愛子 金井 郁代 熊谷 光雄 桑原 信一 小島 利津 小須田正孝 小原真理世 佐藤 尚美 椎名  功 新藤喜代子 助川 敏一 鈴木 浩次 鈴木みどり 近澤 完子 筑井 秀夫 德永 弘子 中川 和雄 福本 裕子 森田 康子 山﨑  好 山本 法子 羅  劉清

演武の写真は、OLI HAU OLI Photo Office Co., Ltd. の提供