「第27回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会」結果報告
4月20日(土)・21日(日) 京都府・島津アリーナ京都
全国から集ったジュニア選手554人が平成最後の
JOCジュニアオリンピックカップを目指して熱戦!
公益社団法人日本武術太極拳連盟主催の「第27回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会」が4月20日(土)・21日(日)の2日間にわたり、京都府の「島津アリーナ京都」で開催された。平成最後のJOCジュニアオリンピックカップ大会となった本大会は、初めて新国際競技ルールと新しい審判機材が全種目に導入され、全国から集まったジュニア選手たちの熱気で、大会は大きな盛り上がりをみせた。
主管は京都府武術太極拳連盟、後援はスポーツ庁、公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)、公益財団法人日本スポーツ協会、京都府、公益財団法人京都府スポーツ協会、京都市、公益財団法人京都市スポーツ協会、京都新聞、アジア武術連盟、協賛は、太極パートナーズ各社(アシックス、ダイワコーポレーション、フォトクリエイト、島村運輸倉庫、太極サポーター)の4社1団体。本大会は、独立行政法人日本スポーツ振興センタースポーツ振興くじ助成事業として実施された。
大会は、競技ルールだけでなく、国際競技大会実施種目以外の種目の廃止、出場枠の調整やシード制導入など出場選手の選抜方法も変更し、国際大会出場を目指すための大会としての位置付けをより明確にした。結果として、男女計38種目(昨年は62種目)に出場人数は554人(昨年728人)と絞られた。
平成最後のJOCジュニアオリンピックカップ受賞者は、香取尚弥(太極拳・神奈川県)、毛塚来美(太極拳・栃木県)の両選手
大会会場の島津アリーナ京都では4面の競技コートが設置され、第1コートは国際大会仕様のコート(中国・泰山製)が設置された。
また、日本連盟主催の大会で初めて、佛山市擎天科技有限公司(JUSTTOOL社)の新ルール機材を全コートに導入するため、事前に綿密な審判研修を行って大会に臨んだ。得点掲示も、新しい電子得点板に最終得点だけでなく選手名や減点コード等も表示されるなど、国際仕様に合わせた大会となった。
初日の開会式は、川﨑雅雄日本連盟専務理事の開会の挨拶で始まり、来賓として中華人民共和国駐大阪総領事館教育処より呉勁松領事と劉麗勤副領事にお越しいただいた。最後に日本連盟競技委員会委員長である西村誠志大会総審判長の競技上の諸注意のあと、全国1位と日本代表候補の座をかけた2日間の戦いがスタートした。
競技は両日ともに、ジュニア大会ならではの活気に満ち、カンフー映画さながらの演武をみせるジュニア選手たちに会場からは大きな拍手が送られ、大会は盛況裏に終了した。
最高賞であるクリスタルガラスの「JOCジュニアオリンピックカップ」を手にした大会最優秀選手は、男女ともに、国際第三套路太極拳種目で2冠を達成した香取尚弥選手(神奈川県連盟)と毛塚来美選手(栃木県連盟)が選ばれた。
香取尚弥選手は「小さい頃から李霞先生に教えていただき、今では強化練習にも参加させていただいて、この賞を獲得することができたと思っています。これからも精進していきます。ありがとうございました。」とコメント、毛塚来美選手は「武術を始めた頃から、ずっとこの賞を獲得することが夢だったので、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。今後はさらに上を目指して、世界でも活躍できるように精一杯努力していきたいと思います。」とコメントし、喜びの笑顔をみせた。両選手は今後の活躍が大いに期待されると同時に、「オリンピック有望選手」として、今後JOCによる研修会や医学的サポートを受けることができる。
閉会式では、大会主管団体の京都府連盟会長の二之湯智参議院議員の挨拶が行われ、続いて、来年の大会主管団体である大阪府連盟の大藪二朗副会長より閉会の挨拶が述べられ、大会を締めくくった。次回の「第28回JOCジュニアオリンピックカップ武術太極拳大会」は、五輪の影響で首都圏を避け、来年4月11・12日に大阪府・熊取町ひまわりドームでの開催を予定している。
「第10回アジアジュニア武術選手権大会」日本代表候補選手計29人が選ばれる
4月21日(日)大会終了直後から、日本代表選手選考委員会による日本代表候補選考会議が会場の会議室で開かれ、「第10回アジアジュニア武術選手権大会」に出場する年齢A組、B組、C組から計29人の代表候補選手が選ばれた。
この代表候補選手の中から、5月5・6日の2日間で実施される日本代表選手選考会により、日本代表選手が正式に選ばれた。