「第19回アジア競技大会(中国・杭州)」、「FISUワールドユニバーシティゲームズ(中国・成都)」内定選手決定
3月4日・5日(土・日)に実施された標記2大会の日本代表選手選考会において、日本代表選手団の選定が選手強化委員会役員・コーチによって行われました。本事業は、(公財)日本オリンピック委員会(JOC)選手強化NF事業助成を受けて行われました。
選考結果をもとに、日本連盟「日本代表選手団選定委員会」がこの代表選手団案を承認いたしましたので、ここにお伝えいたします。
この後、日本連盟から内定選手として日本オリンピック委員会(JOC)に推薦し、承認後に日本代表選手団(TEAM JAPAN)が決定します。
「第19回アジア競技大会(中国・杭州)」日本代表選手団(内定)名簿
今年9月23~28日に、アジアオリンピック評議会(OCA)主催の「第19回アジア競技大会(中国・杭州)」が開催され、男女計6人の選手を内定します。
男子4種目(長拳、刀術・棍術総合、南拳・南棍、太極拳・太極剣総合)
女子4種目(長拳、剣術・槍術総合、南拳・南刀、太極拳・太極剣総合)
性別 | 種目 | 氏 名 | ふりがな | 所 属 ・ 出 身 | 出 場 種 目 | |
1 | 男 | 太極拳 | 荒谷 友碩 | あらや ともひろ | 千葉県連盟・千葉県 | 太極拳・太極剣総合 |
2 | 長 拳 | 安良城 基睦 | あらき もとよし | 大阪府連盟・大阪府 | 長拳 | |
3 | 長 拳 | 今井 真秀 | いまい まほ | 大阪府連盟・大阪府 | 刀術・棍術総合 | |
4 | 女 | 太極拳 | 齋藤 志保 | さいとう しほ | 岩手県連盟・岩手県 | 太極拳・太極剣総合 |
5 | 長 拳 | 池内 佳奈 | いけうち かな | 埼玉県連盟・埼玉県 | 長拳 | |
6 | 長 拳 | 貴田 菜ノ花 | きだ なのは | 大阪府連盟・兵庫県 | 剣術・槍術総合 |
監督:孔 祥東、コーチ:孫 建明、前東 篤子
「FISUワールドユニバーシティゲームズ(中国・成都)」日本代表選手団(内定)名簿
今年7月29~8月3日に国際大学スポーツ連盟(FISU)主催の「FISUワールドユニバーシティゲームズ(中国・成都)」が開催され、男女計4人の選手を内定します。
男子7種目(長拳、刀術、棍術、南拳、南棍、太極拳、太極剣)から各選手2種目まで
女子7種目(長拳、剣術、槍術、南拳、南刀、太極拳、太極剣)から各選手2種目まで
性別 | 種目 | 氏 名 | ふりがな | 所 属 ・ 出 身 | 出 場 種 目 | |
1 | 男 | 長 拳 | 中田 琉月 | なかだ るつき | 大阪府連盟・大阪府・同志社大学 | 長拳、棍術 |
2 | 太極拳 | 蝦名 冬馬 | えびな とうま | 東京都連盟・北海道・拓殖大学卒 | 太極拳、太極剣 | |
3 | 女 | 長 拳 | 古川 萌華 | ふるかわ もか | 岩手県連盟・岩手県・了徳寺大学 | 長拳、剣術 |
4 | 太極拳 | 庄司 理瀬 | しょうじ りせ | 秋田県連盟・秋田県・ 東京学芸大学修士課程卒 | 太極拳、太極剣 |
監督:前東 篤子、コーチ:孔 祥東
選手強化委員会レポート
目的
3月4日(土)・5日(日)の2日間、東京・日本連盟トレーニングセンターにて、「第19回アジア競技大会」および「FISUワールドユニバーシティゲームズ」の代表選考会が行われた。大会要綱に定められた年齢・種目に該当する選手の中から、日本連盟選手強化委員会が30名を選定し、承諾確認等を経て29名が正式に代表候補選手となった。
選考会は、新型コロナウイルス感染症対策を徹底した上で、試合形式で実施された。
成果
シニアの国際大会開催は4年ぶりとなり、今回の選考会では選手の顔ぶれも新しくなった。特に若手選手の成長は著しく、日本の武術競技界に明るい兆しが見えた。年々高難度が要求される中、確実に難度を成功させる選手も多くみられ、コロナ禍で制限の多かった練習環境でも、選手たちは着実にレベルを上げてきたことがわかる。今回の代表候補選手は、過去大会でのメダリストやパワーのある若手が揃っており、両大会ともにメダル獲得の可能性は十分にあると言える。
なお日本代表内定選手は、選考会の結果をもとに日本代表選手団選定委員会の承認をもって最終決定する。
課題
若手の成長や高難度の成功率などの成果は見られたものの、やはりコロナ禍での練習や生活の変化による影響は大きい。訓練環境など優遇されているプロチームの国と比較すると、一歩も二歩も出遅れている事は否定できない。アマチュアである日本チームの課題は、限られた時間の中での訓練量の確保と身体能力・技術力の向上である。
これまで日本は、規格・技術・基本に関して高い評価を受けてきた。これは、昨年末に行われた世界ジュニア選手権での好成績にも表れている。シニア選手も難度動作だけに偏らず、「美しい武術」を極めるべく、引き続き質を高めていきたい。
国際大会に参加できなかったこの4年間という時間を埋めるためには、肉体的なトレーニングのみならず、精神的な面も含めた選手自身の日々のコンディショニングも重要と考える。
コーチ陣もまた、今まで以上に厳しい姿勢で指導に臨む。
まとめ
選考会を通して見えてきた現在の日本のレベルや課題を直視し、練習内容を見直すことに加え、海外派遣なども視野に入れ、早急に対応していきたい。
来年には日本初開催となるワールドカップ大会が控えている。開催国としてより多くのメダル獲得を目標に、直ちに日本のレベル向上を図る。
2023年度の<武術太極拳>国際大会開催日程
7月29日(土)~8月8日(火) [武術:29(土)~3日(木)] | FISUワールドユニバーシティゲームズ(成都) | 中国・成都 |
8月14日(月)~21日(月) | 第11回アジアジュニア武術選手権大会 | 中国・マカオ |
9月23日(土・祝)~10月8日(日) [武術:24(日)~28日(木)] | 第19回アジア競技大会 | 中国・杭州 |
11月13日(月)~21日(火) | 第16回世界武術選手権大会 | アメリカ・テキサス |