「第9回世界ジュニア武術選手権大会」日本代表選手決定!!

年齢A・B組に男女計10人

ブルネイ・バンダルスリブガワン 9月22日~30日(競技は25日~29日)

6月2日(日)に東京・日本連盟トレーニングセンターにおいて、今年9月にブルネイ・バンダルスリブガワンで開催される「第9回世界ジュニア武術選手権大会」の日本代表選手選考会が実施されました。

今回の選考会は、4月に行われたJOCジュニアオリンピックカップ大会の結果と、年齢、種目、実力、訓練状況などを総合的に判断し、太極拳と南拳については、エントリー数が少ないため、大会の結果で選考することとし、第三套路長拳、長拳B組の候補選手24人が参加候補選手として選出されました。

日本代表選手団は、選手強化委員会役員・コーチおよび審判委員会推薦の選考委員からなる選手選考委員会によって選定が行われ、日本連盟「日本代表選手団選定委員会(委員長1人、委員2人、計3人)」の承認を経て決定しました。また、日本代表選手団の監督1人、コーチ3人、帯同審判1人も併せて選出されました。日本代表選手団の名簿は次の表のとおりです。

日本代表選手団一行は、日本連盟トレーニングセンターでの直前合宿で調整訓練を行い、大会へ向けて出発いたします。

日本代表選手団(TEAM JAPAN)の代表選手たちの活躍を期待します。

選考会に挑んだジュニア選手たち

選考会に挑んだジュニア選手たち

参加者一同で抱拳礼

参加者一同で抱拳礼

「第9回世界ジュニア武術選手権大会」日本代表選手団名簿

  年齢区分 性別 種目 氏名 ふりがな 所属連盟 出場種目
徒手 短器械 長器械
1 A組 太極拳 川村 心輝 かわむら しき 岩手県 太極拳 太極剣
2 長 拳 大木 宙 おおき そら 埼玉県 長拳 刀術 棍術
3 長 拳 東 孝大朗 ひがし こうたろう 岐阜県 長拳 刀術 棍術
4 太極拳 棟方ひより むなかた ひより 北海道 太極拳 太極扇
5 長 拳 久下 瑠那 くげ るな 大阪府 長拳 刀術 棍術
6 長 拳 石井 思初 いしい おうぶ 東京都 長拳 剣術 槍術
7 B組 長 拳 小松 桜弥 こまつ さくや 神奈川県 長拳 刀術 棍術
8 長 拳 髙橋 琉晟 たかはし るい 大阪府 長拳 刀術 棍術
9 長 拳 今井友里乃 いまい ゆりの 兵庫県 長拳 剣術 槍術
10 長 拳 大塚 凛 おおつか りん 埼玉県 長拳 剣術 槍術
11 役員・コーチ 孫 建明 そん けんめい 選手強化委員会 委員長/監督
12 孔 祥東 こう しょうとう 同 ヘッドコーチ
13 神庭 裕里 かみにわ ゆり 同 ジュニアヘッドコーチ
14 周 偉 しゅう い 同 強化コーチ(ジュニア担当)
15 帯同審判員 王  輝 おう てる 国際審判員

 

「第9回世界ジュニア武術選手権大会(ブルネイ・バンダルスリブガワン)」
日本代表選手選考会レポート 選手強化委員会

6月2日(日)東京・日本連盟トレーニングセンターにて、標記代表選考会が行われた。

本大会にはA組男女3人ずつ、B組男女2人ずつ、計10人の選手を派遣することとし、C組については遠隔地での開催であるため派遣が見送られることとなった。

選考会は4月に行われたJOCジュニアオリンピックカップ大会の中から、エントリー数が多く、各種目の成績にばらつきのあった国際第三套路長拳と国際第一套路長拳の男女のみ対象とし、エントリー数の少なかった太極拳と南拳種目はジュニア大会での成績をもって選考することとなった。また本年より選考会への参加における宿泊費、交通費等はすべて自己負担とし、選考会登録料と参加料を支払う形がとられた。大会要綱に定められた対象年齢、種目の選手から、日本連盟選手強化委員会で24人の代表候補選手が選出され、24人全員から申し込みがあった。

選考会は大会形式で、2019年ルールによるA組、B組、C組(第三套路)の採点方式で行われた。今回長拳のみの選考会となったことで1日開催が可能となり、午前中は徒手種目、午後は器械種目を行った。今回明暗を分けたことはA組、C組の減点であった。安定した演技をする選手、ミスを連発してしまう選手とで分かれた。国際大会でのメダル獲得の条件の1つはA組の減点を取られないことであり、また国際大会という大舞台での強いメンタルも必要とされる。これらの条件を満たした選手が日本代表選手となるため、ジュニア大会と選考会の成績を総合的に判断した。

選考会を通して見えた課題は、規定套路の規格の崩れや套路の完成度が低いこと、更に跳躍力や爆発力などといった身体能力が追い付いていないこと、規定套路としての演技の正確性に欠けることなどが挙げられた。これらは年令区分が1年早まったことが大きな要因でもあるが、国際大会を目指す選手は早期に次の区分の套路を習得し、熟練度を上げる必要がある。また選手だけではなく我々指導する側も訓練方法から見直していく必要がある。SNSの普及によりジュニアの選手は自選難度の選手の動作を取り入れたり、影響される傾向もあるが、日本が世界から高く評価されている規格や基本、動作の正確性の部分はこの先も大事にしていきたい。

これまでも日本のジュニアは国際大会で好成績を収めている。今回の世界ジュニア大会でも、日本チームのメダル獲得を目指して大会に臨みたい。