東北地方太平洋沖地震武術太極拳義援募金 第1次締切り=総額43,986,706円
武術太極拳義援募金
第1次は8都県連盟に配分
【掲載:2011年06月15日】
3月下旬からすすめられてきた武術太極拳義援募金は,5月16日第1次締切りの結果,全国から日本連盟に,総額43,986,706円が寄せられた。募金開始から2カ月足らずの期間で,かくも迅速に多額の募金を集めることができたのは,全国の武術太極拳の会員の団結力を示したもので,ともに誇りに思うことができるものである。
被災した武術太極拳の仲間を支えようと,全国各地の会員が,地域のサークル,教室や集会,大会などで義援金を募り,所属団体が取りまとめ,各々の都道府県連盟を通じて行われたものである。募金活動を通じて,全国の愛好者の思いが一つに結集され,尊い価値のあるものとなった。
日本連盟事務局は,全国からの義援金を被災された会員とご家族にできるだけ迅速に届けるために,あらかじめ17都道県連盟宛てに,「第1次被災状況調査書」を配布して,被災調査を依 頼した。5月18日までに回答を寄せてきた11都道府県の調査書に基づいて集計した第1次の被災状況は別表の「集計」の通りであった。
義援金を,各地の被害の実情に応じて,なおかつ公平に配分するために,各被災項目ごとにポイントを設定し,都県連盟別に各項目の合計ポイントを集計した。これに基づいて,今回の第1次配分では,8都県連盟への配分金額を定めた。この配分方法と配分金額について5月18日に日本連盟理事宛ての持回り審議に付され,同理事会の承認を得て,5月24日に8都県連盟 宛てに送金された。内訳は次の通り。
被災・被害状況 | 被災件数 | ||
人的被災 (本人および同居の家族) |
1.死亡 | 17 | |
2.行方不明 | 12 | ||
3.被災関連発病者(軽度) | 98 | ||
住居・家屋等の被害 | 1.全壊,流失 | 109 | |
2.半壊,浸水 | 53 | ||
3.一部損壊 | 194 | ||
4.その他の建物等全壊 | 1 | ||
5. 同上 半壊 | 6 | ||
6. 同上 一部損壊 | 4 | ||
避難・移住等 | 1.自宅以外に避難 | 85 | |
2.在宅ライフライン長期不通 | 53 | ||
3.借家引っ越し他 | 4 | ||
4.原発避難 | 160 | ||
その他 | 車流出 | 9 | |
被災件数 計 | 815 |
① 福島県= | 16,205,084円 | (総額の36.84%) |
② 宮城県= | 13,071,835円 | (同29.71%) |
③ 岩手県= | 9,858,758円 | (同22.41%) |
④ 茨城県= | 4,270,798円 | (同9.70%) |
⑤ 群馬県= | 339,269円 | (同0.77%) |
⑥ 埼玉県= | 119,742円 | (同0.27%) |
⑦ 青森県= | 59,871円 | (同0.13%) |
⑧ 東京都= | 59,871円 | (同0.13%) |
なお,被災ポイントを設定し,集計するにあたっては,人命や家屋の存亡にかかる重大な被害と,それに次ぐ被害を受けられた方々にたいして優先的にお見舞いし,より効果的な支援を行うために,比較的軽度の家屋,家具,什器,備品の損傷等は,今回の集計から除外した。
現在,8都県連盟では,義援金を所属団体宛てに再配分する作業が行われ,団体を通じて順次,会員宛てに義援金が届けられているところである。
第2次締切り=7月29日(金)
被災地の太極拳活動復興に向け再び力を結集しよう!!
日本連盟は,この募金活動を第2次締切りの7月29日に向けて,さらに継続し,強化することを呼びかける。第2次締切りの義援募金活動は,
1) | 被災地の各県連盟が,第1次締切りまでに被災状況を集約することができず,その後,被害が判明してきた被災会員の方々に,第2次義援募金を届けること。 |
2) | あらためて「第2次被災状況調査」を行い,第1次では確認できなかった被災状況に対応する。 |
3) | 全国の愛好者団体のなかで,第1次締切りまでに義援募金の集約が間に合わなかった団体からの募金を受け入れること。そして,すでに十分に募金活動の成果を挙げた団体でも,さらに募金を行う条件がある団体・グループの活動を受け入れることを目指す。 |
武術太極拳第1次募金と第2次募金は,被災地域の早期復興と,会員の方々の太極拳活動が1日も早く復興することを願って,全国の会員の熱い志を集めるものである。第1次募金の成功を基にして,さらにその志を前にすすめたい。
全国ネットワークで「支えあい」を生かそう
震災と福島原発事故等により,いまだに多くの人々が困難な生活を強いられている。政府の復興事業が迅速にすすんでいないことに,国民が深い危惧を抱いている。そのなかで,東北地方の人々が忍耐強く頑張っている姿に,世界中の人々が心を打たれている。本誌でも,被災地の状況や,避難先での太極拳活動を報じてきた。
私たちの義援募金活動は,全国の愛好者が武術太極拳ネットワークで繋がれているからこそできることである。このことを,あらためて強調したい。日赤などの大きな公共募金組織では,募金した人は募金の届く先を見ることもできず,想像することも難しい。
被災した会員,仲間を支えようとこの募金活動に参加してきた人は,東北の人々の粘り強い姿を見ることで,自分達もまた東北の人々によって支えられている思いに至っている。「共に支えあう」ことをさらにすすめよう。