太極拳推手の馬長勲老師講習会 成功裏に終了
3月12日~28日に延べ2,200人が参加
【掲載:2016年4月15日】
中国・北京市の馬長勲老師(82歳)は,前回は2009年2月に東京都武術太極拳連盟の招請で来日され,日本連盟においても太極拳・推手の講習会が行われた。今回は日本連盟の招請で馬長勲老師,馬駿氏,趙秀麗女士,徐向東氏の一行4人が,3月10日に来日し,3月30日に帰国されるまでの21日間に,太極拳推手と太極五防功,太極十三勢の講習会が実施された。日本連盟と東京都連盟の講習会に延べ2,200人が参加して大いに成果を挙げ,3月30日に北京に向けて帰国された。
日本連盟の講習会は,本部研修センターにおいて,3月12~13日と19日に太極拳2段以上取得者を対象とした講習会が行われ,それぞれに216人,246人の受講者が参加した。また,14日~17日には,北京で20年以上にわたり毎年講習を受けている27人が参加した「北京班研修会」として実施された。さらに,21日~23日には「日本連盟本部研修生」64人を対象とした講習が行われ,川崎雅雄,辻本三郎丸,友正慧,石原泰彦の4人の日本連盟本部講師が,補助講師を担当した。
東京都連盟の講習会は,25日(金)と28日(月)に午後の部,夜間の部が実施され,推手,太極拳十三勢と太極五防功が講習され,26日(土)と27日(日)の午前・午後には,推手講習が行われて,4日間で延べ1,043人が受講した。中国代表団には,生活上の通訳として東山笛子女史が,また宮本知次中央大学教授が全期間を随行した。また,日本連盟の石原泰彦が全期間の講習会の通訳をし,谷川大氏が東京都連盟の講習会の通訳と随行役を担った。
いずれの講習会でも,参加者が,馬老師の卓越した太極拳技術と理論に接し,また,同行の講師(馬駿,趙秀麗,徐向東の各氏)の鄭重な指導に感銘を受けた。
今回の講習会は参加者全員の歓迎を受けて成功裏に終了したと言える。
馬老師がどの講習会でも強調したのは,太極拳技術は「套路と推手が一体となって普及が進められるべき」ものであること,日本の太極拳套路の普及状況は世界で一,二位と言えるが,推手の普及には一定の難度を伴う。しかし,今回のように大勢の参加者が得られ,推手を安全に,大勢の人達が体得してゆくことで,推手の普及が套路の普及をさらに強化してゆくことが期待されるとのことであった。
講習会の記録DVDを作成:
今回は,日本連盟での講習をDVDで収録し,編集したうえで,技術研修用DVDとして作成し,6月下旬頃までには希望者に頒布する予定。